会社の健康診断(定期健診)の検査項目と検査値の見方

サラリーマンの皆さんの会社では、定期健康診断(定期健診)が実施されているでしょうか。

定期健康診断(定期健診)は労働安全衛生法で実施が義務付けられており、従業員の健康管理の基本と言えるものです。

会社で集団検診が実施されていたり、会社指定の病院や、従業員各自で受診するなど方法は様々ですが、定期健診は会社が全額負担して、会社には実施義務があり、従業員も受診する義務がある、基本的な検査です。

そんな、定期健康診断ですが、様々な検査項目、検査値の基準値があり、いったい何の検査でどのような影響があるのか、分からないものも多数あります。

検査項目、検査基準値の内容をご紹介致します。

定期健康診断では、質問項目、身長・体重、視力および聴力検査、血圧測定、レントゲン、採尿、採血、眼底検査、心電図検査、問診が行われます。

この中で特に採尿、採血により実施する検査項目、検査基準値の内容をご紹介致します。

尿検査など

尿蛋白

尿蛋白(にょうたんぱく)とは、尿の中に蛋白質が含まれていないかを尿中に排泄されるたんぱくの量により調べる検査です。

異常の判定は尿蛋白が陽性となった場合ですが、陽性でも問題の無い要因があります。

生理現象や発熱、性交、過剰な運動、食事、入浴、発熱時、またストレスなどによっても陽性反応が出る場合もあります。

ですので、陽性反応が出たからといって、腎臓の異状による場合を除き心配する必要はありません。

しかしながら、恒常的な尿蛋白陽性反応がでて、特に尿中に蛋白だけでなく赤血球も同時に見られる場合は腎臓病の可能性が高くなります。

また、「尿道炎、膀胱炎、尿路結石、膀胱がん」などの尿路の病気や「糖尿病や高血圧による腎臓病、妊娠中毒症」でも陽性になる場合があります。

陽性の検査結果で再検査をして、陽性反応が恒常的にでる場合は、その後の精密検査など、医師の判断を仰ぐ必要があります。

尿糖

尿糖(にょうとう)とはその名前のとおり、尿中に糖が出ているかを調べます。

通常、糖は血液が腎臓でろ過されたもので、尿として排出される前に細尿管で吸収されます。

血糖が過剰な場合には吸収できずに尿糖として検出されます。

陽性の場合は糖尿病や腎障害の可能性があります。

しかし、尿糖が陽性になるのは、血糖値が 160~180mg/dl を越えたころからであり、初期では、糖尿病でも尿糖が出ない場合がありますので、尿糖だけでは判断できない場合もあります。

また一方では、糖尿病ではない健康な人でも、検査前夜に食事を多くとったりすると、陽性になる場合があります。

尿糖が陽性となる原因としては大きく「高血糖を伴う原因」と「高血糖を伴わない原因」が挙げられます。

そもそも、尿に含まれる糖分(ブドウ糖)は尿細管と呼ばれる排出管で吸収されるので、正常状態では排出される際は糖を含みません。

この尿糖が検出される場合は、高血糖による原因、血糖値が腎臓による尿吸収力を超過している場合。

もしくは、高血糖ではない原因で、腎臓が尿を排出する際の機能が低下してしまった場合のいずれかになります。

高血糖による原因の場合は、腎臓が吸収できる血糖は通常では180mg/dlとなりますので、それを超えた場合は、血糖値が大きいということになり、糖尿病の恐れは高まります。

高血糖ではない原因の場合は、腎臓の機能が低下した腎性糖尿、妊娠腎、新生児などの場合が考えられます。

尿糖で陽性反応が出た場合は、通常、上述した二つの原因を考えた上で精密検査が行われます。

検査は、採血による空腹時血糖(グルコース)やヘモグロビンA1Cなどの値を計測して判断されます。

尿潜血

目で見ても気づかない血尿、尿の中に血液が混じっていることを調べます。

尿潜血が陽性の場合は主に腎臓や尿管、膀胱といった尿の尿路・尿道になんらかの異常が起きていることが考えられます。

この場合、「尿路結石、膀胱炎、腎炎、膀胱がん、腎臓がん」などの病気の可能性があります。

ただし、女性の場合、月経の前後2日間程度は、尿中に月経血が混じることがあること、また、運動の後や長時間寒さにさらされた後に検査を受けると、陽性になる時ががあります。

尿ウロビリノーゲン

ウロビリノーゲンは、腸に送られたビリルビン(赤血球が古くなって役目が終わり、破壊された際にできる成分)が、腸内細菌によって分解されてできる物質です。

尿ウロビリノーゲンの結果は通常、弱陽性(+)から擬陽性(±)が正常値で、強陽性(++)または陰性(-)が異常値で、肝臓系になんらかの異常があることが考えられます。

このウロビリノーゲンの尿中での増減を調べれば「肝臓や胆道系の異常」が分かります。

尿中のウロビリノーゲンが増え、強陽性(++)の場合は「疲労、溶血性貧血、肝炎、肝硬変、肝臓がん」等が疑われます。

逆に、尿中のウロビリノーゲンが減り、陰性(-)になる場合は、「胆道系の病気による胆道の閉塞、閉塞性黄疸」等が疑われます。

強陽性または陰性反応が出た場合は再検査をし、精密検査を行うべき対象となります。

尿比重

尿比重は、尿中の溶質の重量によって変化し、尿に含まれている水分とそのほかの成分の割合を指します。

尿の量とその濃度は、体内のバランスに応じて、腎臓で調整されて、濃い尿や薄い尿をつくります。

この濃い、薄いの数値が異常であった場合は腎臓の能力、体内の水分と他の成分のバランスなどの状態がおかしいことが考えられます。

尿比重の基準値は1.010~1.030とされていますが、健康な人でも条件によってはこの数値は変動することがあります。

なお、尿の比重が1.010以下の場合は低比重尿(希釈尿)と呼ばれ、脳の濃縮能力が低下しており、腎不全、尿崩症、慢性腎盂炎などが考えられます。
逆に、1.030以上の場合は高比重尿(濃縮尿)と呼ばれ、脱水症、慢性疾患、糖尿病、心不全などがリスク要因として考えられます。

便潜血

便潜血は、尿検査ではありませんが、大腸の異常を調べるための糞便検査となります。

糞便に血液が含まれるか否かを調べることによって、大腸を経由し肛門から排泄される過程で消化管から出血しているかどうかを確認することができます。

便潜血検査で陽性反応が出た場合、いくつかの病気が疑われる。

そのなかでも、大腸がんや大腸ポリープといった下部消化管の病気が見つかるケースが多い。また、食道がんや胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍といった上部消化管の病気が疑われることもあるため、便潜血検査で陽性となった場合は、精密検査として内視鏡検査などを実施することが多い。

血液 血球算定検査

白血球数(W,WBC)

基準値 3500~9200個/μL

白血球は、病原微生物、ウイルスや細菌などの異物から体を防御します。

炎症や感染症の際などに増加します。

基準値より高い場合

感染症、胆のう炎、虫垂炎、膵炎などの炎症性の疾患、心筋梗塞、白血病、がん

などが疑われます。

炎症性の疾患では、白血球数は 1万5000~2万個/μL程度になります。

また白血病では、1万~20万個/μLにも増えますが、初期では、基準値内や基準値を下回る場合もありますので白血球の値だけでは判断できないケースもあります。

そのほかでは、外傷があるときや、運動直後、ストレスの強いときにも高くなり、また、「妊娠している、たばこを多く吸う、ステロイド薬を使っている」場合にも影響があり、高くなることがありますので、極端な数字で無い限りは過剰に反応する必要はありません。

逆に、基準値より低い場合は「ウイルス感染症の初期、再生不良性貧血、膠原病」などの病気が疑われます。

白血球数(WBC)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、白血球数の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

基準値より高い場合
  1. 扁桃腺の炎症
  2. 肺炎
  3. 虫垂炎
  4. 白血病
基準値より低い場合
  1. 膠原病
  2. 再生不良性の貧血
  3. ウイルス感染
  4. HIV感染症
  5. 悪性貧血
  6. 敗血症

赤血球数(R,RBC)

基準値 男性 420万~554万個/μL
女性 384万~488万個/μL

血液の45%は血球と呼ばれるものが占めており、さらに血球には赤血球・白血球・血小板の三種類があります。そして、そのうちの95%は赤血球が占め呈します。さらに、この赤血球の90%以上はヘモグロビンと呼ばれるタンパクから成り立っています。

その血液中に赤血球がどれくらいあるのかを調べる検査です。

過少だと貧血症の疑いがあり、逆に多すぎると多血症の疑いがあります。

血液が赤く見えるのは、ヘモグロビンが赤色の為、赤血球が赤く見え、さらに赤血球が95%を占めるためです。

肺で取り込まれた酸素を全身に運ぶことが、赤血球の働きで最も重要な役割です。

赤血球の平均的な寿命は120日前後で、1年で3回総入れ替えが行われる計算となります。実際には毎日何百億ともいわれる赤血球が作られ、同様に壊れています。

赤血球数が基準より不足する「貧血症」があります。これは、赤血球数の減少により、赤血球の大切な働きである酸素を全身に供給することが難しくなるということから発生します。
その症状としては、疲労感やめまい、頭痛、集中力の欠如などが挙げられます。

逆に、赤血球数が基準よりも多くなる「赤血球増多症」「多血症」があります。

その症状としては、頭痛・めまいなどの非特異的な中枢神経症状や高血圧が出現するほか、脳梗塞、心筋梗塞などの原因になることもあります。

赤血球数(RBC)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、赤血球数の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

基準値より高い場合
  1. 多血症
基準値より低い場合
  1. 貧血

血色素量(ヘモグロビン(Hb))

基準値 男性 13.8~16.6g/dl
女性 11.3~15.5g/dl

赤血球中の大多数を占める蛋白であるヘモグロビンの量を表します。

ヘモグロビンは鉄分を含む「ヘム」、タンパク質「グロビン」から構成されており、赤血球で全身に酸素を供給します。

鉄分不足でヘモグロビンが少ない状態を貧血と呼びます。

若い女性の場合に、貧血の原因としてはヘム鉄(鉄分)の不足による貧血が最も多いです。

ヘモグロビンの異常により疑うべき病気・原因

以下は、ヘモグロビンの異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・貧血症

など

ヘマトクリット値(Ht,Hct)

基準値 男性 40.2~49.4%
女性 34.4~45.6%

ヘマクリット値は血液の一定量に含まれる赤血球の割合をしめす値です。
基準値より低い場合には「貧血」が疑われ、逆に基準値より高い場合は「赤血球増加症」のほか、大量発汗などによる「脱水症状」を起こしていることが疑われます。

このヘマトクリット値と前述の赤血球数、ヘモグロビンの3つの検査データから、赤血球の大きさや、赤血球1個のヘモグロビン量や濃度を計測することができます。

ヘマトクリット値の異常により疑うべき病気・原因

以下は、ヘマトクリット値の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

基準値より高い場合
  1. 多血症
基準値より低い場合
  1. 貧血

血小板数(PLT)

基準値 15.5万~36.5万個/μL

血液中の血小板の数を表します。

血小板は、血液に含まれる細胞成分の一種で、血液を凝固させて、止血する働きがあります。

そのため、血小板の減少により、出血しやすくなり、出血が止まりにくくなります。

また、逆に血小板の増加により、血栓の原因ともなります。

血小板球数の異常により疑うべき病気・原因

以下は、血小板球数の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

基準値より高い場合
  1. 慢性骨髄性白血病
  2. 真性多血症
基準値より低い場合
  1. 再生不良性の貧血
  2. 急性白血病
  3. 肝硬変

血液 生化学検査

AST(GOT)

基準値 9~38単位

「AST(GOT):アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ」は人間の体の中では赤血球や心筋などに分布しており、肝臓に多い酵素です。肝臓が障害によっての肝細胞が破壊されると、血液中に流入します。

そのため、血液検査を通じて肝臓機能障害の程度を知る事ができます。

また、AST は、心臓の筋肉や骨格筋などにも多く含まれており、「心筋梗塞、筋ジストロフィー、多発性筋炎」などでも数値が高くなります。

診断するためには、後述されている ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)と比較することが必要です。

アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST/GOT)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、アスパラギン酸アミノ基転移酵素の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・各種肝臓機能障害
・急性心筋梗塞
・筋炎
・筋ジストロフィー

ALT(GPT)

基準値 4~36単位

「ALT(GPT):アラニンアミノ基転移酵素」は、人体のほとんどの組織に含有されていますが、ほとんどは肝臓にあります。

そのため、肝機能障害の指標として利用され、前述のASTと同時に検査される場合が大多数をしめます。

アラニンアミノ基転移酵素の異常により疑うべき病気・原因

以下は、アラニンアミノ基転移酵素の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・各種臓機能障害

「慢性肝炎や肝硬変、肝臓がん」

「アルコール性脂肪肝」

「心筋梗塞や筋ジストロフィー、多発性筋炎」

※数値が高いほど、肝臓疾患が重いことを示してます。ただし、肝臓がん、肝硬変などが進行している場合は数値があまり上昇しないこともあるので注意が必要です。

γ-GT(γ-GTP)

基準値 男性 12~65単位
女性   9~27単位

γ-GTP(ガンマ・グルタミルトランスペプチターゼ)は、グルタチオンなどのγ-グルタミルペプチドを加水分解、肝臓の解毒作用に関係する酵素です。

「肝臓病」や胆管から十二指腸に至る道筋(胆道系)の病気があると、主に胆汁の流れに障害を生じると増加し、アルコールを多量に摂取した場合も増加します。

基準値を超える場合は、「急性肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝障害、肝硬変、肝臓がん、胆道疾患(結石、がん、胆のうや胆管の炎症)、膵臓がん」などが疑われます。

他の肝機能の検査では正常で、γ-GTPだけが基準値を超過している場合は単なる「アルコールの飲み過ぎ」が考えられます。また、薬を長期間服用している場合にも、検査値が高くなることがあります。

基準値を超える場合は、「急性肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝障害、肝硬変、肝臓がん、胆道疾患(結石、がん、胆のうや胆管の炎症)、膵臓がん」などが疑われます。

γ-GTPの異常により疑うべき病気・原因

以下は、γ-GTPの異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・各種臓機能障害

・急性肝炎

・慢性肝炎

・アルコール性肝炎

・薬物性肝障害

・肝硬変

・肝臓がん

・胆道疾患(結石、がん、胆のうや胆管の炎症)

・膵臓がん

・胆のう障害

ALP(アルカリホスファーゼ)

基準値 男性 102~249単位
女性   82~211単位

ALP(アルカリホスファターゼ)は、肝臓、骨、腸、腎臓などさまざまな臓器に含まれていて、アルカリ性条件下でリン酸エステル化合物を加水分解することができる酵素の一種です。これらの臓器に障害が発生すると、血液中に流れ出します。

肝臓に含まれる ALP は、胆汁に混じって排泄されるため、「胆道系の病気」なによって胆汁の通り道が塞がれると、胆汁中の ALP が血液中に漏れて、検査値が高くなりますので、主に、肝臓機能の状態を調べる指標として検査されます。

そのほか、「急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、骨の病気」などでも検査値が上がることもあります。

なお、検査の数時間前に脂肪の多い食事をとることによって、異常がなくても検査値が高くなります。

アルカリホスファターゼ(ALP)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、アルカリホスファターゼ(ALP)の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・各種臓機能障害
・胆のう障害
・悪性新生物(がん)

中性脂肪(トリグリセリド,TG)

基準値 50~149mg/dl

中性脂肪は、血液中の脂肪の一種で、エネルギー源として利用され、余った分は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。そのため、肥満や食べすぎ、運動不足、過度の飲酒などが原因で検査値が高くなり、そのほか、「糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、閉塞性黄疸」などが原因で検査値が高くなることもあります。

血液中の中性脂肪値が基準値より高いと、動脈硬化や心臓病や脳卒中などの生活習慣病リスクが高まり、「急性膵炎や脂肪肝」の原因になることもあります。

中性脂肪(トリグリセリド:T.G)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、中性脂肪(トリグリセリド:T.G)の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・動脈硬化
・脳卒中
・心筋梗塞

HDLコレステロール

基準値 40~86mg/dl

HDLコレステロールは、俗に善玉コレステロールと呼ばれ血管の壁などに余計に付着している余分なコレステロールを回収して肝臓に運び戻し、動脈硬化を防ぎます。

喫煙や肥満、運動不足などが原因でHDLコレステロールの値が下がる場合があります。

基準値より低い場合は「低HDLコレステロール血症」と診断され、総コレステロールや LDL, 中性脂肪が正常でも、動脈硬化が進行し「高血圧、糖尿病、肝硬変、虚血性心疾患」などが発生しやすくなります。

HDLコレステロールの異常により疑うべき病気・原因

以下は、HDLコレステロールの異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・HDLコレステロールの値が低い場合動脈硬化などのリスクが高まります。

LDLコレステロール

基準値 70~139mg/dl

LDLコレステロールとは、俗に悪玉コレステロールと呼ばれるコレステロールの一種で、LDLコレステロールが多いと、余分なLDLが酸化されて血管壁に付着するため、動脈硬化を促進します。

基準値より高いと「高LDLコレステロール血症」と診断され、脈硬化などを誘発する危険性があり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、虚血性心疾患、脳梗塞、糖尿病なども起こりやすくなります。

LDLコレステロールの異常により疑うべき病気・原因

以下は、LDLコレステロールの異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・狭心症
・心筋梗塞
・脳梗塞
・大動脈瘤
・抹消動脈硬化症

クレアチニン(CRE)

基準値 0.7~1.3mg/dl

クレアチニンは、体内で利用された老廃物の一つで、筋肉にあるクレアチンという物質から産生され、尿とともに排泄されます。このクレアチニンは腎臓を介して排泄される事から、基準値を上回る場合は「慢性腎炎や腎不全」の疑いがあります。

筋肉が運動をする際に必要なエネルギーを生み出したあとの老廃物ですが、発生したクレアチニンは腎臓においてろ過されて体外に排出されます。

ただし、腎臓機能に障害または能力の低下がある場合はろ過しきれずに、血中に残る事になりますので、血中におけるクレアチニンの数値を計測する事により現在の腎機能の状態を図ります。

クレアチニン(CRE)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、クレアチニン(CRE)の異常により疑う事ができる病気や原因です。

注)以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、必ずその病気と診断がされるわけではなく、他の要因とあわせて診断されるケースがありますので、あくまで参考としてごらんください。

・腎疾患

尿酸(UA)

基準値 男性 4.0~7.0mg/dl
女性 3.0~5.5mg/dl

尿酸は、たんぱく質の一種であるプリン体が分解されてできる、体には不必要な老廃物です。

尿酸濃度が基準値より高い場合「高尿酸血症」と診断されます。

特に、8.0mg/dl を超えると、足の付け根が赤く腫れて激しく痛む「痛風発作」や「腎臓病」などのリスクが高まります。

さらに、「虚血性心疾患や脳梗塞」の原因になる動脈硬化も促進されます。

プリン体は食品の一成分としても含まれており、尿酸値が高くなる要因としては、肥満や食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎなどが関係しています。

アルコール・レバー・肉類・魚貝類・卵などの過剰な摂取は、尿酸値を高くする要因にもなります。

血液中の尿酸は水に溶けにくく、濃度が7.0mg/dlを超えると、結晶化して高尿酸血症となります。

その場合は、腎臓をとりまく排泄障害があらわれ、尿路結石や痛風などを引き起こす要因となります。

ペプシノゲン

ペプシノゲンとは胃の粘膜で生成される消化酵素のペプシンを作る物質のことであり、食べ物の消化を助ける働きがあります。

この血液中のペプシノゲンの量を測定することによって、高い確率で萎縮性胃炎を発見することができます。

胃がんが起こる前兆とも言われる萎縮性胃炎を発見するには、このペプシノゲンの分泌量のチェックが一般的です。

胃がんは萎縮性胃炎を経て発生する可能性が高いので、胃がんの早期発見に有効な検査方法とでもあります。

以前は胃がんの診断にはX線検査が一般的でしたが、血液検査でわかるペプシノゲンは簡単で、X線法よりも早期の胃がんの発見率は約2.7倍も高いとされております。

血液 血糖検査

 ヘモグロビンA1C(HbA1c)

基準値 NGSP値 4.6~6.2%

HbA1c は、赤血球のヘモグロビンAと血液中のブドウ糖とが結合したものです。

血糖検査では、血液を採取したときの血糖値しかわかりませんが、ヘモグロビンA1C(HbA1c) は、約120日間血液中に存在するため、過去1~3か月間の血糖の状態を、推測することができます。

そのため、ヘモグロビンA1C(HbA1c)は血液検査において糖尿病診断においては重要な検査項目で、糖尿病の確定診断の指標となったり、病気の経過を観察するのに役立ちます。

基準値より高い場合は、1~2か月間の血糖値が高かったり、糖尿病の管理がうまくいっていないことを示しています。

ヘモグロビンA1C(HbA1c)は血液検査において糖尿病診断において欠かす事のできない検査項目です。

ヘモグロビンA1C(HbA1c)は血糖とは異なり、食事による影響を受けませんので、いつでも検索することができる血液検査項目です。

グルコース・空腹時血糖

基準値 70~110mg/dl未満

空腹時の血液中に含まれるブドウ糖の量、「ブドウ糖(D-グルコース)」が測定されます。

空腹時血糖(グルコース)は血液検査において糖尿病診断においては欠かす事のできない重要な検査項目です。

一般に検査前夜の夕食後からは飲食はせず、翌日の朝食も食べずに空腹の状態で検査します。

空腹時の血糖が110~125mg/dlの場合は「境界型」とされ、ブドウ糖負荷試験を行いさらに詳しく調べます。

ブドウ糖負荷試験では、75gのブドウ糖を溶かした液を飲み、2時間後の血糖値が200mg/dl以上であれば「糖尿病」と診断されます。

空腹時血糖が基準値を上回る場合には、「糖尿病」のほか、「膵炎、甲状腺機能亢進症」といった病気も疑われます。

また逆に、基準値より低い場合は「副腎機能低下症、肝硬変」などが考えられます。

さらに空腹時血糖が 50mg/dl というように極端に低い場合は「インスリノーマ」という「膵臓腫瘍」が疑われます。

糖尿病は血液中のブドウ糖が異常に増加している状態をいいます。

その原因は膵臓(すいぞう)から分泌されているインスリンの不足です。

インスリンは血中のブドウ糖をエネルギーに分解して、筋肉細胞などに糖分を送る役割をしていますが不足すると血中のブドウ糖が使われない状態で、高血糖状態となります。