サラリーマン コラム

サラリーマンの副業 年間20万円以上の所得を得たら

毎年、毎年の定期昇給も頭打ち

そればかりか、賞与の減少による年収減

そんな状態にあえぐサラリーマンの方は多いのではないでしょうか

そこで、会社の副業規制が緩やかになった今、副業をしようかと考えるのは当然の発想です。

しかしながら、今でも会社の就業規則上は副業禁止となっているところも少なくはありません。

そんななかで、よく聞く副業での20万円の壁ということをよく聞きます。

これは一体どういった金額でしょうか

サラリーマンにとって副業とは

サラリーマンは当然、一法人企業と雇用契約を結び正社員として毎月の給与を支給されて勤めています。

それが本業です。

副業とは現在、雇用されている企業とは全く別の仕事を行い収入を得るものです。

法律的には、全面的に副業禁止はできませんが、就業規則や本業に影響がでるようなケースでは、副業が禁止することが妥当とされることもあります。

副業は、本業に支障がないもので、かつ会社から副業を理由に罰則や、本業での立場が不利にならないようにしなくてはなりません。

就業規則や、企業文化・風土にもよりますが、現状の日本企業では副業することが良しとはされないことが多いようです。

会社バレによるリスクやデメリットはあるが、副業をせざるを得ないという状況で、本業の収入だけでは生活に支障がある、将来的に身につけたいスキルがある等の様々な理由で、副業をする方も多数いらっしゃいます。

それが、日本におけるサラリーマンの副業に対する実態ではないでしょうか

副業の種類(所得の種類)

副業の種類は多々ありますが、本記事では、所得税法からみた所得の種類をご紹介します。

(項目、概要は国税庁ホームページより引用し、一部コメントを追記しております)

利子所得

利子所得とは、利息を受け取った時の所得で、預貯金及び公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。

配当所得

配当所得とは、株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託以外のもの)及び特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得をいいます。

不動産所得

不動産所得とは、次の1.から3.までの所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除きます。

  1. 土地や建物などの不動産の貸付け
  2. 地上権など不動産の上に存する権利の設定及び貸付け
  3. 船舶や航空機の貸付け

事業所得

事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得をいいます。
ただし、 不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は事業所得ではなく、原則として不動産所得や山林所得になります。

給与所得

給与所得とは、勤務先から受ける給料、賞与などの所得をいいます。

※これが、われわれサラリーマンの所得です。副業でコンビニエンスストアで時給でアルバイトして得た収入もこの給与所得となります。

退職所得

退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当や厚生年金基金等の加入員の退職に基因して支払われる厚生年金保険法に基づく一時金などの所得をいいます。

山林所得

山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得を いいます。
ただし、山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合には、山林所得ではなく、 事業所得又は雑所得になります。

譲渡所得

譲渡所得とは、土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得、建物などの所有を目的とする地上権などの設定による所得で一定のものをいいます。
ただし、事業用の商品などの棚卸資産、山林、減価償却資産のうち一定のものなどを譲渡することによって生ずる所得は、譲渡所得となりません。

一時所得

一時所得とは、上記1から8までのいずれの所得にも該当しないもので、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外のものであって、労務その他の役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。

例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。

(1) 懸賞や福引の賞金品、競馬や競輪の払戻金
(2) 生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金
(3) 法人から贈与された金品

(注) これらの所得でも一時所得に該当しない場合があります。詳しくは、一時所得ページ を参照してください。

雑所得

雑所得とは、上記1から9までの所得のいずれにも該当しない所得をいいます。

例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。

  1. (1) 公的年金等
  2. (2) 非営業用貸金の利子
  3. (3) 著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税

※事業主としてやっていなければ、アフィリエイトなどのネットでの収入がこの雑所得にあたります。

この所得の種類を見渡しますと、利子所得、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得は副業というより、今ある自身の所有物や状況に左右されるもので副業としてはすぐにできるものではありません。また退職所得は退職時の、一時所得は副業というよりも懸賞などクジ的な要素、一過性のものです。

副業として考えられるのは、配当所得、給与所得、雑所得といったものがまずは挙げられます。

配当所得は株、FX、投資信託などの金融商品で利益をあげる

給与所得は本業とは違う企業で働いて、給与を得る

雑所得は、ネットでの広告やアフィリエイトなどの収入を得る、現実的ではないが執筆活動をして原稿料を受け取るなどが考えられます。

副業の所得金額による課税

ここで本題となります

所得金額20万円の話です

収入と所得の違い

まず、知らなければならないことが収入と所得の違いです

サラリーマンの給与を例にご説明します

収入と所得の関係をあらわすには、もうひとつ必要経費という重要なファクターが必要です。

まず収入というのは、毎月の給与や賞与として支給された全ての金額のことをあらわします。

次に、重要なファクターの必要経費ですが、所得税法上決められている。給与所得控除がサラリーマンの必要経費といえます。

給与所得控除は収入金額に応じて決められており、年収から給与所得控除額を差し引くことによって所得の額が算定されます。

この所得額に対して課税されます。

物を売る商売にたとえると、収入は売ったものの総売上額。

必要経費は、売るためにかかった仕入額、店舗を運営するための家賃、電気、ガス、水道料、接客する定員さんの人件費などになります。

総売上額から必要経費を引いたものが所得の額となります。

厳密にいうとさまざまな条件などがありますが、概念としては売上から必要経費を引いたものが所得だと考えてください。

所得が年間20万円を超えた場合

サラリーマンでこの所得20万円を超える場合は何が必要となるのでしょうか

以下に該当する人が、この所得が年間20万円を超えた場合に確定申告をする必要があります。

  • 給与は1か所から受けており、副業所得が20万円を超える人
  • 給与は2か所以上から受けており、主たる給与以外の給与の収入金額とその他の副業所得の合計額が20万円を超える人

簡単に言うと、サラリーマン、会社員で給与所得を受けて年末調整を行っており、それ以外の副業で年間所得が20万円を超える人です

ここで、キーとなるのが前述した所得という概念です

例えば、ブログに広告を掲示して、広告収入を得ていたとします

毎月3万円の広告収入を得ていたら、年間36万円です。

ブログを維持するのに、レンタルサーバーを借用したり、ドメインを維持したりする費用がかかります。

またブログ記事のネタのために、取材したりする交通費なども必要となる場合もあります。

ケースバイケースですが、このような経費が17万円あったとしたら、年間所得は19万円であり、20万円を超えないので、課税対象とならず、確定申告は不要です。

もちろん、経費と認められるためには領収書などの証拠書類も必要ですし、経費として認められる基準や判断が必要なケースもあります。

いずれにしても、この20万円という金額が副業における、ターニングポイントと言えます

 

副業で、年額所得20万円も稼げないのでいいよという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、一生懸命、夢をもってやっていれば、あれよあれよと稼き、すぐに年額所得の20万円に到達するかもしれません。

その時に備えて、何が経費として使えるかを洗い出しておくことも、目標に向かう第一歩かもしれません。

 

※私自身2017年の給与以外の副業での所得が20万円を超えましたので、確定申告をしてみました。その様子を記事にしておりますので、こちらもご欄頂ければと思います。

副業の所得が20万円を超え e-Taxで雑所得の確定申告をしてみました

-サラリーマン コラム
-