「今日は朝礼のスピーチ当番だ」
「いやだな 会社に行きたくないな」
人前に出て、話さなければならない時は憂鬱になる
その気持ち、よく分かります
かくゆう私も、朝礼スピーチ当番の日が近づくにつれ、いつも嫌で嫌でたまらない状態でした。
なぜスピーチが苦手なのでしょうか
会議やプレゼンテーションなどで人前で話す機会は、仕事をしている限りいくらでもあります。
会議で意見を述べたり、説明したりすることは大丈夫。
しかしながら、スピーチは苦手だという方は少なくありません。
なぜでしょう?
スピーチとは
そもそもスピーチとは何でしょうか
日本語では演説です
演説となると、選挙の時の候補者の演説しか思い浮かびません
スピーチとなると、職場の身近では、朝礼、年末、仕事始め、団体の集まりでの挨拶、新年会や忘年会などの宴席での始めの挨拶、締めの挨拶、結婚式での来賓挨拶なども含めて多岐にわたります。
著名な方の講演会やセミナーというのもスピーチと言えるでしょう。
簡単に言うとスピーチとは人前で自分の考えや主張を話すことです。
場合によっては、聞いている方とコミュニケーションをとりながら行うケースもあるでしょうが、基本的には一方通行で、話し手、聞き手に分かれます。
会議などは、一方通行ではなく、会話形式が多いのがその違いです。
スピーチが嫌だと感じるのは
日常生活や会議で話すのは大丈夫なのに、なぜスピーチは嫌なのでしょうか
話すネタがなくて困る
職場や、打ち上げや忘新年会といった飲みの席で「では一言、何か話してください」とスピーチを無茶ぶりされたことはありませんか?
「いきなり、そんなことを言われても」と思いつつも、仕方なく、「それでは、私ごときが僭越ながら……」と話そうとすると。
「え~」「その~」の言葉すら出ず、頭の中が真っ白になって、「そうですね~」などとその先の話が出来なかった
そんな経験をしたことはありませんか?
スピーチでは、「気の利いたことを話さないといけない」、「内容が場や状況にそぐわないといけない」、「うまくまとめないといけない」といろいろ考えて、話すネタに困ることが多いのではないでしょうか
まずネタ、話す内容を決めるのに大変だというのが、苦手とするひとつの要因ではないでしょうか
注目されている
一番嫌なのが、数十人の中でのスピーチ
それも、聞いている人が立った状態で、自分に注目されている
朝礼のスピーチではよくある光景ではないでしょうか
前に立つと、全員が黙って、自分の方を見ている
そして、黙って話す内容を聞いている
それが一番プレッシャーに感じると思います
実際、人前に立って話す時に、手が震えていたというのを、部長などの役職者でも見たことがあります。
黙って注目されている中で、話すこと
これがスピーチで一番嫌なことではないでしょうか
逆に、数百人いる大きな檀上で、マイク持って話した方がまだ緊張が少ないと感じる人もいるようです。
小人数で全員の顔がはっきり見えるところで、聞き手に黙って注目されている状態で話す。
それが、朝礼スピーチでの一番ネックな部分だと考えます。
スピーチの苦手意識を克服するには
取り組む気持ちを変える
まずはスピーチに取り組む姿勢を変えることです
「実業務には関係ないだろう」という気持ちが少なからずあります。
まず、スピーチすることを前向きにとらえましょう
課長や部長、役員となっていくと、人前で話す機会が増えていきます。
ビジネスパーソンにとっては重要な業務のひとつです
日本ではあまりスピーチを専門に学ぶことは少ないかもしれませんが、欧米では経営者やマネージャー層ににはスピーチ力が要求されます。
スピーチの教育もあり、国や企業を代表してスピーチすることもあります
スケールの大きい話になって申し訳ありませんが、国連総長のスピーチ、大統領のスピーチなど、よくテレビでみかけませんか
決して、人前で話すことのスキルは、「実業務には関係ない」のではなくて、キャリアを積めば、積むほど必要なことだと認識してください
事前準備と心構え
予定が決まっているスピーチ
朝礼のスピーチであれば、当番制で自分が話す日は決まっていると思います
ぶっつけ本番で話す
そんなことができるのであれば、特に問題ないでしょう
しかし、大方の人はいきなり話はできません
大事なことは事前準備です
スピーチ内容の決定とリハーサル(練習)です
あのスティーブジョブスでさえ、5分間のスピーチをするのに何十時間も事前準備をして臨んだといわれています。
原稿を書く事
ただし、それを丸暗記するのではなく、考えや話す内容の整理のための原稿です
そして、練習
誰しも、もともとスピーチが上手いわけでもなく、急に上達したわけではありません
事前準備が大切です
急にふられた場合に備えて
よくテレビや講演会で、司会者の方が最後に締めくくりの言葉をすることがあります
雑誌の記事で読んだことがありますが、番組でのニュース内容や、講演会内容を、「今日は~~の話は大変興味深く、考えさせるものがありました。それをふまえて~~していきたいと思います」などと、内容を簡潔にして、自分の考えを話しています。
なぜそんなことができるかというと、予め考えていることもあるようですが、番組や講演が進行中でも常に「最後の締めくくりを話す内容は、どんなことがいいのか」と意識をもって聞いているそうです。
そうすることで、内容を頭の中で整理するクセがつき、要約力がつくそうです。
前述の事前準備と同じです
急に振られてもいいように、どんな話が良いか、考えておく
特に職場での飲みの席などでは、全員が共感できる、理解できる内容は何か
印象に残った仕事や、失敗談など、もし振られたら、どんな内容を話そうかぐらいを考えておくことです
あがり症の対処
手が震える、足が震える
震えるのは何故でしょうか?
震えるのは緊張、不安や恐怖からきています。
震えるのを無理に止めようとすると逆効果です
緊張や不安、恐怖はなぜ起こるのか
上手に分かりやすく話をしなくてはいけない、失敗して笑われたくないとか、かっこ悪い姿を見せられないなど、失態を恐れているからです
その緊張や不安、恐怖を無くすには
前述の事前準備です
十分なリハーサルをして臨むことです
失敗するかもしれない、うまくいかないかもしれない
という考えを十分な練習で無くすようにします
そして、もうひとつは意識です
見られている、注目されているではなく
自分で見て、語りかけるんだと意識しましょう
そして、最後に体をほぐしましょう
深呼吸と、右手と左手をギュッと握って、放すを繰り返しましょう
緊張と体の固さをほぐしましょう
またつま先をまるめて、つま先とかかとだけで立つことも効果があります
あれだけ練習したんだから大丈夫だという気持ちとともにのぞみましょう
スピーチネタ
ネタの選定と話す内容がスピーチの肝です
スピーチのネタはどのようにして出したらいいのでしょうか?
悩むのは、
「こんなことを言ったら馬鹿にされないか」
「あまりにも、内容がうすいのではないか」
「いつも部下には偉そうなことを言って、その程度の話しかできないのか」
と思われたくないなどと考えれば、考えるほどアイデアは出なくなりませんか
まず不真面目な話をしますと、朝礼などのスピーチではみんな”何を話したか”などと、いちいち全部は覚えていません。
ちょっとぐらい間違えていても、ちょっとぐらい違っていても、それほど気にしていません
自分が聞き手の立場の時を考えてください
まずは、そんな気持ちで臨みましょう
観衆を感動させるんだ、共感させるんだ、笑わせるんだ、楽しませるんだ
それは、これからどんどん偉くなった時にできるようにしましょう
朝礼の当番のスピーチでは、そんなに崇高なことは必要ありません
日常の生活、職場で感じたこと、思ったこと、伝えたいことでかまいません
「自分が何を伝えたい」
ことから始めましょう
事前準備と心構えのところでも話しましたが、内容を頭の中で整理するクセと要約力で普段から物事をとらえることをしましょう。
朝礼でのスピーチネタを抽出する分類は
業務に特化したネタ
いろいろな業種の方がいらっしゃると思いますが、業務上の新製品、新サービス、業界動向など、一番ネタにしやすいのではないでしょうか
また業務上経験した失敗談や、お客様先での出来事など、前述の「自分が何を伝えたい」から初めてネタ出しをしてみてはいかがでしょうか
ニュースからのネタ
朝礼スピーチですから、公序良俗に反するものや、事件など朝からの話題にそぐわないものがありますので、それらを注意すれば、世の中さまざまな話題があるのでネタをみつけるには苦労しないのではないでしょうか
ヤフーニュースのように国際、経済、エンタメ、スポーツ、IT・科学とあるようにニュースを題材に、「自分が感じたこと、伝えたいこと」を原稿にしてみることです
スピーチをするためのネタとしてではなく、普段からそのような意識をして過ごすことが重要です。
スピーチ用のネタ
スピーチするためのネタになりますが、
- 季節
- 雑学
- 名言・格言やうんちく
- 歴史
- グルメ
- 私生活
などジャンルから導くことができますが、やはりここでも、「自分が感じたこと、自分が何を伝えたいか」が重要です
最後に
いかがでしたか
朝礼スピーチは悩みのタネです
スピーチのコツは、「自分が感じたこと、自分が何を伝えたいか」を主眼に練習あるのみですよ
せっかく労力を使うなら、その苦労が後で役にたつようにしましょう
何千人の観衆の前で、感動するスピーチを話せるぐらいになることを夢みて....
私自身、ちょっと「おっ」と感じた話題があった時には、後でスピーチのネタに使おうと書きとめていました。
もしご要望がありそうであれば、このブログでも具体的なスピーチネタをご紹介しようかとも考えております。