住宅ローン控除(減税)

一生のうちで、大きな買い物をする代表格といえば、何と言ってもマンション、戸建てといったマイホームではないでしょうか。

大きな買い物であるがゆえに、大半の方は住宅ローンのお世話になると思います。

そんな住宅ローンですが、数あるローンの中でも、唯一、国の制度による恩恵があります。

住宅ローンの借入額が所得から控除できる、減税となる制度です。

それが住宅ローン控除、住宅ローン減税と呼ばれるものです。

意外と知っているようで知らない、分かっているようで分かっていない事柄も多数あります。

そんな疑問にお答えします。

住宅ローン控除(減税)はいつから始まった

住宅ローン控除(減税)の歴史は意外と古く、今の形態の制度とは違いますが1972年、昭和47年に住宅購入者の初期負担を軽減させることを目的で始められています。

当時は三年間税額控除で最高限度額は3万円×3年の最高9万円と規模が大きいものではありませんでした。

時は流れて現状の住宅ローン控除(減税)の方式は平成11年を最初に始まっており、本格的な経済対策として導入されています。

平成13年1月1日から6月30日までの間で居住開始した方は、控除期間は15年で、1年目から6年目が控除対象限度額に対する控除率が1.0%、7年目から11 年目が0.75%、12年目から15年目までについては0.5%の控除率がある制度です。

平成13年での対象の方で15年間の控除期間があった方はちょうど今年、平成28年で控除期間は終了しているはずです。

今、現在に至るまで、途中で率や対象年数の変更が実施されておりますが、かれこれ16年ほど続いている住宅取得を促進するために実施された減税措置で す。

住宅ローン控除(減税)はどんな仕組み

概要

住宅ローン控除(減税)の正式な名称は、「住宅借入金等特別控除」で、住宅を取得した際の住宅ローンの借入れに対して、住宅取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。

住宅ローンの残高に応じて、年末における住宅ローン残高が約1.0%等、特定の割合の金額が税金から控除される制度で、毎年末における、住宅ローン残高または住宅取得対価のうちの、いずれか少ない方の金額の1%が10年間所得税の額から控除されます。

所得税だけでは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。

最大控除額

現状の住宅ローン控除(減税)の最大控除額は通常で、毎年20万円で10年間で200万円で、所得税だけでは控除しきれない場合の住民税からの控除上限額は、年間9万7500円で、前年課税所得×5%が上限となります。

また長期優良住宅、低炭素住宅の場合はそれぞれ300万円が上限となります。

最大控除額ですが、全ての金額がもらえる等とカン違いされる場合もありますが、あくまでも 住宅ローンの残高の特定の割合分を所得税から控除するもので、決して全てのお金がもらえるものではありません。そのため本来の所得税額を超えることはないということ だけは十分理解して頂きたい点です。

※平成11年から平成18年までに入居した人は、当期間中での税源移譲があったため、住民税での調整をすることができます。

※長期優良住宅とは、長期優良住宅の普及の促進に関する法律で説明されており、認定制となっています。

その内容は、国土交通省のホームページ 長期優良住宅の普及の促進に関する法律関連情報を参照ください

※低炭素住宅とは、低炭素建築物認定制度にて認定されるものです。

その内容は国土交通省のホームページ 低炭素建築物認定制度 関連情報を参照ください。

対象

住宅ローン減税は、新築住宅、中古住宅、ならびに工事費が100万円 以上の増築や一定規模以上の修繕・模様替え、省エネ・バリアフリー改修など住宅ローン減税の対象となります。

※ただし、省エネやバリアフリーの場合、リフォーム減税(特定増改築等住宅借入金等特別控 除)の方が有利な場合があるので、確認必須です。(ただし、住宅ローン減税とリフォーム減税の重複利用は不可となっています)

住宅ローン減税の対象となる増築、リフォーム工事

・増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕又は大規模の模様替えの工事

・マンションの専有部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事

・家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事

・耐震改修工事(現行耐震基準への適合)

・一定のバリアフリー改修工事

・一定の省エネ改修工事

利用要件

利用するためにもある一定の要件を満たしている必要があります。

通常、居住に使用するための住宅購入であれば、大きく外れることは無いかと思いますが、以下の条件となります。

・自ら居住すること

・床面積が50m2以上であること

・耐震性能を有していること(中古住宅の場合)

・借入金の償還期間が10年以上であること

・年収が3000万円以下であること(3000万円を超える年は住宅ローン控除が利用できない)

・増改築等の場合、工事費が100万円以上であること

住宅ローン控除(減税)の申請方法

住宅ローン控除(減税)は、入居年の収入について申告を行う際、翌年の確定申告時に、税務署に必要書類を提出しなければなりません。

自営業の方は翌年以降も同じく税務署で確定申告をする必要がありますが、サラリーマンのような給与所得者の場合、一度確定申告時に税務署に申請を行っておけば、2年目以降は勤め先にローンの残高証明書と申告用紙を提出することで、年末調整で控除を受けることができます。

税務署に提出する書類は、住民票の写し、ローンの残高証明書、登記事項証明書、売買契約書等の書類が必要となります。

※詳細は、国税庁のホームページマイホームを持ったときを参照願います。

住宅ローン控除(減税)でいくら控除(減税)される

最大控除額が20万であれば、必ず年間20万円分が控除されると思いがちですが、違います。

あくまでも控除(減税)ですので、税金から控除されるのであって、税金分を超えての給付というものはありません。

例えば、2000万円の住宅ローン残高で1%が控除される場合は、20万円です。最大控除額 というものも定められており、今までの中でも最高でも50万円ですが、現状では20万円が最大です。

では何でもかんでも、20万円まるまる控除されるのかというと、違います。

注意する点は所得税から控除するの で、所得税額が10万円でしたら、たとえローン残高の1%が20万円でも、控 除されるのは10万円のみです。

(所得税が0円となって、さらに加えて10万円が還付、給付されるわけではありません)

住宅ローン控除(減税)期間が終了した後の影響と対策

当サイトの管理人である私は、住宅ローンの残高は2000万円以上あります。

そのため10年間にわたり、毎年20万は、年末調整で控除されていました。

しかしながら11年目を迎えて、控除が全くなくなりました。

年末調整で控除されていた金額は20万であり、非常に大きな金額です。

前年まで控除されていた20万円が無くなると、生活へのダメージが大きくのしかかります。

20万円で10年間といえば、200万円となります。

無いものとして、全て貯金していればよかったと今でも悔やまれます。

住宅ローン控除(減税)は金額がそれなりに大きく、有る無しでは雲泥の差となります。

無いものとして貯金をするか、マイナス20万円の年末調整に備える準備が大切です。

住宅ローン控除(減税)の制度そのものはいつまであるの

住宅ローン控除(減税)は平成25年で終了予定だったのですが、平成25年1月にて税制改正大綱が発表され、平成26年以降も延長、拡大す る方向となりました。

その大きな要因は、消費税引き上げにあります。

消費税引き上げ前後の駆け込み購入や増税後の買い控え等の反動を抑えようとして、延長を決定しました。

この改正では、年末残高の限度額や控除期間の10年間での減税総額は引き上げられています。

消費税率引き上げによる制度拡充

平成26年以降も延長、拡大する方向となった住宅ローン控除(減税)は平成26年4月から平成31年6月までの期間で、年末残高の限度額が2000万円から4000万円になり、その1%が各年の控除限度額となることから、各年の最大控除額が20万から40万円になりました。

これによって、控除期間の10年間での減税総額は最高200万円から400万円に引き上げられたことになります。

もちろん、これらも同じく、税額から控除される金額だということはご理解して頂ければ、税金分を超えた控除はありません。

新たな制度 すまい給付金とは

消費税引き上げに伴った措置は、住宅ローン控除(減税)の延長、拡大だけではありませんでした。

もうひとつ、すまい給付金という制度がもうけれらました。

  • 引上げ後の消費税率が適用される住宅を取得する場合に現金を給付
  • 期間は平成26年4月から平成31年6月まで
  • 給付申請書を作成し、確認書類を添付して申請することで利用

住宅ローン減税は、支払っている所得税等から控除する仕組みであるのに対して、すまい給付金制度は、住宅ローン減税の 拡充による負担軽減効果が及ばない収入層に対して、消費税引上げによる負担を軽減させるために設けられています。

このため、給付額は収入額によって変動する仕組みとなっており、給付対象は消費税率5%の住宅以外が対象となります。