今さら聞けない契約書の常識 割印と契印 これであなたも契約書への押印の達人

「お~い、この契約書 押印の処理をしてくれ」

上司にこう言われて、契約書を渡された時、あなたは適切に押印の処理ができますか?

いつも契約書を専門的に処理している部署であれば、いざ知らず

ごくまれに契約書を締結する必要があり、契約締結業務を行わなければいけない場面にでくわすことがあると思います。

契約書の押印はどののようにすればよいか

本記事では契約書に押される印についてお話します。

さて、契約書に押される印ですが、大別すると以下の4つとなります

  • 契約当事者の印
  • 収入印紙の消印
  • 契印と割印

それでは、解説させて頂きます

そもそも契約書とは

まず、契約書とはなぜ作成するのでしょうか。

契約書は法人対法人の会社間はもちろんのこと、個人対個人、個人対法人もあります。

契約は、二人以上の当事者の意思が合致する、例えば物を買いたい人がいくらで買いたいと売主に申込みをして、売主が承諾することによって成立します。

口約束でも成立しますが、契約書にすることによって記録として保存し、後々のトラブルを防止します。

契約当事者の印

契約者は個人でも結ぶことがありますが、本記事ではビジネス、法人間での契約書の契約当事者に関してお話しします。

契約当事者は、契約書に署名し、押印するもので、契約によって権利を取得したり、義務を負うものをいいます。

契約書によく記載される、「(甲)~」、「(乙)~」に記載されるものです

法人間の契約でよく迷うのが、契約当事者は誰とすべきかです。

会社が当事者となる契約を締結する権限者としては、原則としては代表取締役です。

会社法上、代表取締役は会社の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有するとされているため、契約を締結する権限を持ちます。

ただし、会社規模によっては代表取締役が全ての契約書の契約をすることが業務上不可能な場合もあります。そのような時は、業務権限の委譲、委任をうけ、契約締結権限を有する従業員(事業部長や当該業務の課長)名で締結する場合もあります。

代表取締役と支配人は登記事項とされています。そのため、法務局で会社の登記事項証明書を取得することで代表取締役と支配人が誰であるかを確認することができますが、その他の役職者は確認することができないので、契約相手の社内の権限規定となるため確認するには相手の担当者に確認するしかありません。

中小規模の企業では代表取締役、大企業では各事業部門や支社、部といったところが多いのではないでしょうか。

契約当事者の印は契約締結業務権限を有するものの印となります。

法人名で角印(社判)でも無効ではありませんが、後のトラブル時には不十分となる場合がありますのでご注意ください。

収入印紙の消印

契約内容によって、契約書には印紙を貼らなければなりません

印紙を貼った場合は再使用を防止するためにするのが消印です。

印紙税の課税対象となる文書に印紙を貼り付けた場合には、その文書と印紙の彩紋とにかけて判明に印紙を消さなければならないことに法律で定められています

印紙を消す方法は、文書の作成者又は代理人、使用人その他の従業者の印章又は署名によることになっていますので、その契約当事者の印ではなくても差し支えありません。さらに印でなくて署名でも大丈夫です。

また印を押す位置、署名するのは、右側面、左側面などです。

はがきや封書についている切手の消印と同じ考え方と解釈して頂いても結構です

 

契印と割印

最後に契印と割印です

契印

契約者が2枚以上の複数ページとなる場合、その契約書がひとつであることを証明するための印です

契印をすることによって、ページの差し替えや追加、抜き取ることを防止します。

ホチキスだけで閉じる場合は各ページごとにまたがって印を押します

ページ数が多い契約書では全てのまたがるページに押印するのは大変ですので、正本テープで袋とじにする場合は、表紙と正本テープ、裏表紙と正本テープにまたがるように印を押します。

割印

複数の契約書を作成する場合に、それぞれの契約書を重ねて、両方の契約書にまたがる部分に印を押します。

これは複数の契約書は一体であるということを表すためのものです。

いかがでしたでしょうか

これだけ覚えておけば、契約書の押印は怖くありません