仕事を辞める時、必ず聞かれるのが退職理由です
辞める会社からは上司から、転職する会社からは面接で、100%聞かれます
辞める会社には円満退社を得るために、転職する会社には合格を得るために
非常に回答内容が重要となります
私は2回転職をしています。その経験もふまえてご説明します。
仕事を辞める本当の理由
辞める会社にも、転職する会社にも納得感のある理由を話さなくてはなりません。
その前に、まず本当の理由を考えることが重要です。
本当の理由なくして、退職理由は考えられません。
辞めるのはネガティブな理由がある
辞めようと考えている皆さん
なぜ、辞めなければいけないのですか?
理由は以下のようなものではないでしょうか
- 人間関係が悪い
- 給料が少ない、不満
- 仕事内容が不満
- 労働環境、条件が悪い
- 会社の将来が不安
- 家庭の事情
仕事、ひいては会社を辞めるということは不満があるからです
辞めるには多大な労力がかかります。
不満がなければ、誰しも辞めようとは思いません。
そこには必ずネガティブな理由があります。
人間関係が悪い
これは常に本当に仕事を辞めたい理由の上位にいるのではないでしょうか
同僚や同期、上司、職場全体と様々なパターンがあります
[非協力的な個人主義]、[理不尽な上司の指示]、[同僚・同期さらには後輩が上司になってどうしても従えない]、[派閥などの非公式グループでのいざこざ]
教科書通りにいくと、「会社なのだからうまくやっていくのも能力だよ」と言いたいところですが、自分の力だけではどうすることもできないものがあることも事実です。
辞めることでしか、自分のおかれている状況を改善する方法がないケースがあることも分かります。
仕事内容、給与、労働条件が良くても、耐えられないのが人間関係の悪さです
給料が少ない
次に多いのが給与などの収入面での待遇の悪さです。
しかしながら、難しいのがその給与水準が本当に悪いのかどうかです。
サービス残業などの賃金が未払いなどはコンプライアンス的に問題なので、そのようなケースは除きます。
法令遵守はしていても、基本給が安い、住宅手当や家族手当などが少ない
年齢的にこの額ではやっていけないなど切実な問題です
仕事内容が不満
今やっている仕事が、自分のやりたい仕事ではない
給与を得るためだけに、イヤイヤやっている
全く仕事に興味も持てない
このような状況では、仕事のパフォーマンスもあがりません
自らのキャリアや経験、能力が全くいかされなく、モチベーションもあがらない
仕事をしている意義が感じられない由々しき事態です
労働環境・条件が悪い
これは、様々なパターンがあります。
残業が多い、休日出勤が多い、不規則な勤務形態などの勤務時間の条件
通勤が不便、通勤時間が長いなどの通勤に関する条件
辞めるまでの理由ではないかもしれませんが、備品がない、職場が狭いなどの職場環境の条件
このように、このまま仕事を続けていくには、モチベーションを保てないほど影響をあたえるものもあります
会社の将来が不安
会社の将来が不安といっても、自分への不利益に対する不安です
給与があがらないだろう
将来、雇用が維持されるのだろうか
全く将来の姿が想像できない
このまま、会社にいても、自分の生活が存続できるかが不安だという理由です
家庭の事情
実家の稼業を継がなくてはいけない、親の介護のために実感に帰らないといけない、自宅にいないといけない、配偶者が転勤するため同行しなければいけない。
これはネガティブな理由というよりも、やむを得ない理由となります
辞める会社へ話す退職理由
辞める会社への退職理由を考慮する目的は、無用な引き止めにあって時間を費やすことを防ぎ円満退社をするためです。
上司と折り合いが悪く、「あなたとはやっていけないので辞めたいです」
あえて、話す内容ではありません。
うらみつらみを話すのではなく、円滑に円満に辞めるための退職理由を話すべきです。
また、基本的には次の勤務先を決めてから、退職の意思表示をするのが普通です。
もう次の勤務先も決まっているので、現在の会社に対しては、
「自分のやりたい仕事があり、転職先も決まっています」
「大変申し訳ありませんが、~月~日をもって退職させて頂きたいのですが」
で十分かと思います。
あえて、「給料が安いから」、「残業が多いから」等と話す必要はありません。
言ったところで、何のメリットもないからです。
いくら、引き留めがあっても、次の転職先が決まっているとなれば、もういくら説得しても無理だろうと、大抵は判断されます。
転職先での面接で話す退職理由
辞める会社へ話す退職理由より、転職先で面接で必ず聞かれる退職理由(転職理由)が重要です。
採用の合否の判断となる面接での回答。
ここでは細心の注意が必要です。
なぜ退職理由(転職理由)を聞かれる
そもそも、退職理由を聞く目的は何でしょうか?
履歴書や職務経歴書をみて分かるもの、分からないものがあります
分からないものが、人物像です
人柄や考え方を知りたい
面接で面と向かって話すことによってその人となりを判断します。
もちろん面接という短時間のなかで、ちょっとしたことで悪い印象だけ残ることも懸念されます。
面接では、退職理由(転職理由)でその人の人柄、考え方、モチベーションなどを判断する重要な質問です。
そこで、誠実な人柄で前向きな姿勢で臨んでいるか、それとも不平不満だけをならべたてる非建設的な発言だけの人物なのか
合否の分かれ目になるといっても過言ではありません
入社後に同じ理由で退職しないか
こちらは合否に直結します
応募先の企業からみた時、話している退職理由(転職理由)が同じ理由でやめる可能性があるかどうかを探ります。
極端な例としては、仕事内容を理由に退職した場合(本当の理由は違うが)、全く同じ仕事をする企業に応募した場合
それは、前職の仕事内容を理由で退職したのに、また同じ仕事内容に応募すること自体が矛盾していますよね
退職と入社は表裏一体です
入社後は前職と同様の立場となります
もちろん、企業としては長く勤めてもらいたい
そのため、また同じように退職を繰り返さないかの判断が必ず入ります
退職理由(転職理由)これだけは言ってはいけない
嘘をつくのはよくありません
しかしながら、ものには言い方があります
悪い印象となるか、良い印象となるかは、話し方や表現に大きく左右されます
それをふまえて、以下を注意しましょう
ネガティブな理由をそのまま
退職理由(転職理由)はネガティブな理由が大半です
そのまま、不平不満や、さらに前職の悪口ととられかねないような話をするのは、面接官にとっては悪印象しかありません。
「当社に入っても、結局、不平不満をもってやめるだけだろうな」
と判断されたら、不合格となります
ネガティブな状態で、そのままの気持ちをストレートに話すのは絶対にやめましょう
これが大前提です
退職理由だけで終わる
理由だけを聞かれたとしても、必ず「だから、どうする」もあわせて回答しましょう
退職理由=転職理由
という場合もありますが
退職理由
前職ではできないことがある、不足がある
転職理由
だから、新たな環境で実現したい、貢献したい
このように、必ずつながるはずです
これがつながらないようであれば、そもそも面接官の納得感を得られる退職理由(転職理由)ではありません。
退職理由だけを言うことはNGです。
退職理由(転職理由)のつぼ
では、実際に退職理由(転職理由)はどのような方針で考えなければいけないのでしょうか
正直かつ具体的に ただしポジティブに
嘘をつくと、どこかでボロが出ます
正直に、具体的に話さないと、面接官の納得感は得られません。
「やりたい仕事ではなく、もっと違う仕事がしたい」
「部の業務方針では、貢献したちことができない」
というような、抽象的なものでは、前述した”人柄や考え方を知りたい”や”入社後に同じ理由で退社しないか”という判断はできません。
仕事内容は具体的、業務方針はどんな業務方針で、どのような仕事で、なぜ貢献できないかなど具体的に話すことです。
そして、一番大事なのはポジティブな内容となっていることです
給与などの待遇面の理由は極力避ける
基本給が低い、有給休暇がとりずらい、家族手当が少ないなど、給与や福利厚生などの待遇面の理由は、たとえそれが真の理由であっても避けるようにしましょう。
仕事内容ではなくて、会社の待遇だけを気にする人で、入社後に同じように不平不満を言うのではないかと判断されかねません。
別の理由を出しましょう
退職理由は応募先企業にあてはまらないように
退職理由が応募先企業に合致する内容であったら
”入社後に同じ理由で退社しないか”に当てはまります
例えば、「〇〇業界の慣習に沿って仕事をすると、自分のキャリアが活かせず...」と理由であって、同じ業界の企業を志望していたら。
それは、転職しても解決できない理由となりますので、入社後も結局は同じことです
転職先の企業にもあてはまる退職理由はNGです
ロジカルな説明を
このように様々なポイントを考慮して、退職理由(転職理由)を考えます。
理由の説明には一貫性があり、面接官の誰もが納得感がある理由が必要です
体系だてた分かりやすく、かつ矛盾のない論理的な説明が重要です。
内容もさることながら、論理的思考ができることも面接で印象づけられます。
いかがでしたでしょうか
仕事を辞めたい
退職して転職する
そんな時に避けては通れない退職理由(転職理由)
退職、転職は人生の重要なターニングポイントです
慎重かつ成功へ導くための考慮を大切にしてください